今回は、板橋区にある『私の時間』のレクリエーションをご紹介いたします。
こちらのホームは、同じ建物内に保育園が併設されている複合施設。
そこで週一回行われている、ご入居者と保育園児たちの交流会のスペシャルイベントである、
新春の餅つき大会を取材させていただきました。
取材当日、施設に向かって歩いていくと、既に「よいしょ、よいしょ!」と杵を振る掛け声と、「がんばれ~」という子どもたちとの歓声が路上にまで溢れていました。
炊き立てのもち米の美味しそうな匂いと湯気も立ち込めて、わくわくさせられる光景です。
通りに面した会場は、普段はガレージでしょうか?
中央に臼が置かれ、屈強な男性人が軽々と杵を振り下ろし、餅をついています。
それを取り囲むのは、可愛らしい園児たち、『私の時間』のご入居者、園とホームのスタッフたち…。スペースに限りがあるからでしょう。
ご入居者も園児も、それぞれ交替でやってきます。
たとえば園児は、年少さんが見終わったら、年中さん・・・といった感じ。
大人に手を貸してもらい、園児がかわるがわる杵を振る場面もあります。
すっきりとした晴天。日差しがあるとはいえ、1月の外は冷えるので、ご入居者はしっかりと防寒対策をして応援です。
どなたの顔も穏やかで、楽しそう。
道行く人たちも、笑顔で見ていく・・・とても楽しいひとときでした。
お餅つきは毎年行っているのですか?
「そうですね、毎年やっています」
屈強な男性が、助っ人で来てましたね。
「そうです。保育園と、近所の方と、きてくださって。
地域のみなさんも一緒にお誘いして。
触れ合いを通して、おじいちゃん・おばあちゃんから子どもたちが教わる、子どもたちもそれを聞いて、「おじいちゃん・おばあちゃんすごい」と尊敬する気持ちとか、車椅子に乗っている方もいるので、さすってあげたりと、そういう姿も見られて、本当にうれしく思うことが、最近多くなってきました。
夏場など、戸をあけていると下の階から声が聞こえると、「ああ子どもの声が聞こえる」と、そこでご入居者が(にこやかに)目覚めたりとかもあったりして、やっぱり子どもの力ってすごいなって思います。それから、おじいちゃん・おばあちゃんは、子どもたちにとっては大先輩になるので、(大先輩がすることを)子どもたちが一生懸命見る姿が印象的です」
園児と合同のレクリエーションは、こちらのホームはよくされるんですか?
「はいそうです。
「おやつ交流」といって、一緒にお菓子を食べながら、おやつを食べ終わったところで、旗揚げゲームやトランプをしたり、一緒に歌ったり。あとは子どもたちが、お遊戯会などがあるので、披露してもらったりとか。
そんなふうに日々の、日常の生活の中で、触れ合っています」
「現在は週一回。それ以外も行事があった場合には、今日の(お餅つき)のように一緒に行ったり、あとは保育園のほうに遊びに行くというのが月2回ほどあります。
夏場は、緑のカーテン栽培に、全館一丸となって取り組みました。
植えたのは、ゴーヤにヘチマですね、あと風船かずらや朝顔、ちょっと触って楽しめるもの、見て楽しめるものも植えてみました。
一番初めの種まきから一緒にして、発芽させて、植えて、水やりして、ネットも一緒にやって、ネットを取るのも一緒にやって。
最初から最後まで。世代間交流とプラスアルファ、自然に親しむみたいなことも、取り組んで行きたいなと思いまして」
「そうですね、はい。
秋にはお散歩に出かけたんですが。最後にご入居者さまが、「一人じゃ歩けないけど、子どもと一緒だったら歩けるわ」っておっしゃってくださったのがとってもうれしかったです」(嶋本さん)
続いて、保育園の保育士、横溝やよいさんにも取材しました。
「主に週一回交流しているのは5歳児です。
高齢者の施設のほうに行って、一緒におやつを食べた後に、遊んだりとか、作品を一緒につくったりとか、行事に向けて一緒に取り組んだりとかという活動をしています。
そのなかでやっぱり、ご入居者のお名前を覚えている子もいれば、逆におじいちゃん・おばあちゃんのほうからお名前を呼ばれている子もいたりして、回数を重ねることで、自然にかかわりを持てるようになってきていますね」
「そうですね。
本当にこっちがこうしなさい、ああしなさいって言うんじゃなくて、子どものほうから自然に話しかけて、かかわっていったりとかするのはよく見るので、そのなかで、こちらが「おじいちゃん・おばあちゃんだから優しくしなきゃダメよ」とか、そういうのではなくて、やっぱり一緒にいるなかで、自然に優しい気分とか、逆におじいちゃん・おばあちゃんのほうから「こうじゃないのよ」って教えてもらったりとか、そういう場面もよくありますね」
たくさんのお孫さんがいる感じですね。
「でしょうね、きっと。
おじいちゃん・おばあちゃんも結構子どもたちを可愛がってくれています。
普通近所とかで知らないおじいちゃん・おばあちゃんとかに会うと、引いてしまう子どももいますよね。ですが、この園の子どもたちは、定期的な交流がない2歳児でも、ご入居者と自然にしゃべったりとかができます。かかわりを持ちやすくなっているのかなと思います」
(レポーター感想)
子どもたちが一生懸命お餅をついていて、それを笑顔で見守るお年寄りがいる、昔はふつうだった光景ですけども、このごろではめっきり見ることがなくなった懐かしい光景を見させていただいて、私もとっても和みました。
素敵なレクリエーション、そして素晴らしい施設だと思いました。